人が幸せを感じるのはどんな要素があるのかという心理学の研究がありました。やや古い研究ですが、参考になる内容です。
研究によると、人が幸せと感じるかどうかは、遺伝50% 環境 10% だというのです。遺伝が50%とは、なんだか切ない話です。遺伝的なものは変えられないのですから。また環境の要素も本人にはほとんど変えられません。
もちろんその時その時で人は幸せを感じる瞬間はあります。例えばおいしいものを食べたとき、可愛い動物をなでたとき、ご褒美をもらったとき・・・それは遺伝や環境とは別の「幸せな瞬間」です。
では残りの40%はなにか。この40%こそが「幸せになるチャンスを持ち続ける」ことの決定的な要素だと言います。それは「日常生活での行動や考え方」です。具体的には
・かなりの時間を家族や友人とすごし、その人間関係を大切にして楽しんでいる
・誰に対しても感謝を表わすことが苦にならない
・同僚や通りすがりの人にまっ先に支援の手を差し伸べる
・困難に直面したときに対処する考え方や強さ
これらは本人が心がければできることです。上の3つは日ごろの習慣としてできそうですね。最後の「考え方・強さ」は家族や身近な人を見習ったり、教育によって身につけることができそうです。とくに幼児教育では「成功経験」を大事にしすぎるあまり「失敗経験」を避けてしまいがちです。でも本当は「克服する力」を身につけてもらうことも大事なことなのだなと思っています。
蛇足ですが、私はこの研究を読んだとき水前寺清子さんの「幸せは歩いてこない だから歩いていくんだね」(三百六十五歩のマーチ)を思い出してしまいました。古い・・・