「キレる」人の話をよく耳にします。実際に見かけることもありますね。最近で言えば「煽り運転の末に相手を殴る」事件がありました。普段の生活の中でも、エスカレーターの右側に立っている人をこづいたりコンビニで店員さんを延々と罵倒する人も時々見かけます。

我が子がこういう人になってほしくないなあと思いますよね。ではどうしたら「キレない」人になってもらえるのか。教育の立場から言うと以下の2つのことが大切なのではないかと思います。

1.視点をたくさん持つ  2.幸せである

1.は「相手の立場になって考える」「いろいろな方面への影響を多角的に考える」ということです。「相手はどうしてこういうことをするのだろう?」とか「自分の感情はほかの誰かから見て正しいのか」と考える習慣があれば、独りよがりにキレることは少なくなるでしょう。

2.は、「キレる人は人生や生活のどこかで不満がある。幸せではないと感じている」という研究があります。幸せな人はあまり喧嘩をしませんものね。これらの能力や感情は幼児期の経験がとても影響します。だからこそ幼稚園では集団生活の中で自己肯定感が育つ経験をたくさんしてもらうよう努力しています。

1.の話は、以前書いた「ひとりごと」と関係しています。
2019.06 「相手の気持」を理解するのは難しい | 川崎ふたば幼稚園
幼児期にはとても難しいことなんです。でも友達との関わりの中でだんだんと身につくものです。逆に言うと、集団生活をしていないと身につかないとも言えます。しかも、10人以下の集団では効果が少ないという研究があります。たくさんの個性と接することが大事なんですね。

2.については、親や先生の存在がとても大きいことがわかっています。身近な大人が自分を尊重してくれている、愛してくれているという実感が「自己肯定感」を育てます。
それと、「自分がなにかアクションを起こすと自分を取り巻く世界を変化させることができる」という経験もとても大事です。これを「応答的環境」と言い、「自己効力感」を育てます。これについて書くととても長くなるので、いつかちゃんとお話できたらと思っています。