ちょっと固い話をします。

幼児教育の大事な考え方のひとつに「遊びや生活の継続性」というのがあります。毎日の遊びや生活がぶつ切れになるのではなく、「明日もこの遊びをできる」ということが約束されているからこそ、子どもはじっくりと遊びに取り組めて、遊びが深まったり広がったりしていきます。幼児は遊びを通していろいろなことを学びますから、このことはとても大事だと思っています。

そのような「継続」を促すものとして「先行経験」と「経験の強化」というのがあります。以前になんとなく経験したこと(先行経験:たとえば廃材製作)が、運動会の障害物競走の障害物作りにつながり、その経験が次の経験で深まっていく(経験の強化:たとえば造形展の共同製作)ということです。こういう要素のある「継続」は、ただ「続いていく」のではなく、より深く、より広がりのある学びにつながります。ですので運動会やいろいろな行事は単なる「イベント」ではなく、日常の遊びとつながっていて、遊びを加速させるねらいを持って行っているのです。

ご家庭では幼稚園と違っていろいろ考えて行うのは大変ですが、たとえばお出かけ先でお子さんが興味を持ったものに一緒に興味を持ってあげたり、お出かけ後に「出先であったこと」を素材にクイズ合戦をしたりすると楽しいですね。