読むスピードがとても速い人がいます。特に若い人速いですね。私の息子(高2)娘(中1)は私より3倍は速く読みます。「内容が頭に入っていないだろう」と思って細かい部分の質問をすると、ちゃんと答えられます。ある種の才能ですね。羨ましい。

ところがそういう傾向に警鐘を鳴らす研究者もいます。その方によると:

速読する人は文章を写真のように画像として読んでいるといいます。つまり、頭の中で音読するような読み方ではないのです。(私は音読タイプです)すると、その文章の内容は頭に入るけれど、漢字や熟語を正しく読めないという問題が起きます。たとえば「思惑(おもわく)」「頭金(あたまきん)」「木綿(もめん)」「月極(つきぎめ)」などなど。私が教えている大学の学生でも「思惑」を「しわく」と読む学生が多いのです。また、その研究者は「写真的読み方だと作者の気持ち、伝えたいことなどをうまく理解できないことが多い」と言っています。音声でのコミュニケーションや小説の深い理解に問題が出てくると。

LINEなどの読み書き(非音声)コミュニケーションが原因なのかもしれません。とくに小さな子には声に出す音読が大切なのではないでしょうか。