長い休園期間が明けて、やっと子どもたちが幼稚園に来られるようになりました。幼稚園の生活にもだんだんと慣れてきているようです。
幼児に比べ、小中高生はもう少し複雑です。学校再開への期待と嬉しさとともに、不安と拒否感が生まれる子もいます。ご承知かもしれませんが、5月末から子どもたちの心療内科などへの相談件数が増えています。今まで家庭で過ごしてきたのが、ついに「社会」に出ていくのですから、不安は大きくて当然です。家庭がぬるま湯だということではなく、「ホーム」だからです。自分が自分でいられるところ。学校は楽しくても、友だちや先生との関係の中で「自分」を維持しなければなりません。人間関係の中で育つことは大事ですから、ずっと家庭でいてよいはずはないけれど、やはり外の社会はそれなりにストレスです。
幼児はそこまで深く考えてはいませんが、無意識に「社会での生活」をつらく思うこともあるでしょう。これは今年に限らず毎年新年度、夏休み明けに見られます。ではどうしたら良いのでしょう。
私は、やはり家庭が大事だと思います。外に向かって羽ばたくには、自分が帰ってこられる「巣」が必要です。そこに帰れば緊張しなくてすむ、自分を愛し守ってくれる存在がいる「巣」です。「巣」が温かい雰囲気であればあるほど、子どもは勢いよくはばたけます。どうか子どもたちを暖かく見守ってあげてください。