9月1日は「防災の日」でした。1923年(大正12年)の9月1日に関東大震災が起きたことに由来します。101年前の出来事です。大勢の人々が亡くなったり大怪我をしました。

 幼稚園では最近までこの日に避難訓練をしていました。(いろいろな理由で、このごろは必ずしもこの日に行うわけではありません)

 この夏休み中に大きな地震がありました。その直後、お店からトイレットペーパーやペットボトルの飲み物、カップ麺などが消えてしまいました。それは、災害に備えようとする当然の気持ち・行動なのだと思います。ただそれが行き過ぎてしまうと、品物の取り合いで喧嘩になったり暴動騒ぎになってしまいます。また、そういう気持ちは熱しやすく冷めやすいものなので、少したつと忘れてしまいがちです。でも災害への備えとは一時的な気持ちではなく、日頃から意識することが肝心ですよね。そのためには、例えば毎月1日を「防災について意識する日」としてカレンダーに書き込んでおくとか。

 また、地震に限らず災害について子どもにどう伝えるか、悩ましいところです。軽い言い方で「逃げようね」とか「おかしも、だよね」と言うのも良いと思いますが、軽すぎても子どもの心に響きませんよね。とはいえ実際の人的・物的被害をリアルに伝えると、ただ恐怖を煽るだけになってしまいます。

 避難訓練の際に子どもたちにお話しするのですが、「怖いね」とは言いますが、「こうやって備えて、いざとなったらこういう行動をすれば大丈夫!」と言うことを強調しています。災害の怖さを直視しつつ克服していけるのは小学校高学年からではないでしょうか。幼児期には「行動の段取り」を伝えていくのが良いと思っています。