入園説明会で、園長が「幼稚園では認知能力(知識や技術)よりも非認知能力(興味、意欲、挑戦心、思いやり…)が育つことが大事」と言っていたことを覚えていらっしゃいますか? たとえば興味、意欲や挑戦心がなければ学校や社会での学びは苦痛になってしまい、広がりや豊かさがなくなると。

 でもその一方で、認知能力も必要で、それが非認知能力を育てるとも言いました。そのループが、豊かな成長に繋がります。

 折り紙に興味を持つ→折り方を覚える→「他の折り紙も覚えたい!」→…

 ⇒鶴や亀、恐竜などに興味を持つ、立体物の構造に興味を持つ

 駅の名前や順番に興味を持つ→覚える→他の路線の駅名も覚えたくなる→…

 ⇒地域の周辺や地域の特色を知りたくなる、地形や歴史に興味を持つ、寝過ごしたときに自分の位置がわかる(笑)

  • そういう道すじにならなければいけないのではなく、一人ひとりが個性によっていろいろな広がりにつながっていきます。

認知能力は成長につれてどんどん発達していきますが、そこで大切なのは「興味や意欲を無視して知識や技術を詰め込むのは良くない」ということです。折り紙も駅名も、強制されてしまったらおもしろくもなんともなく、興味や意欲がわかず広がりも期待できません。

ちょっとずれますが、「九九」を覚えたときのことを覚えていますか?苦痛だった方も多いと思いますが、実はこれを覚えることで、いろいろなことが楽になるのがわかるのはあとになってですね。そういうことを大人がちょっと説明してあげれば、子どもも興味や意欲を持てるかもしれません。たとえば2×3というのは「2+2+2」を簡単にあらわしたもので、手間が省けるものだとお話してみるといいかもしれません。