9月になりました。2学期の始まりです。2学期は一番長い、行事の多い学期です。(コロナの影響で心配ではありますが) 乳幼児教育の現場の先生たちや研究者の間では「1学期は経験を通していろいろなものを吸収する“インプット”の時期、2学期は吸収したものを使っていろいろ実行する“アウトプット”の時期、そして3学期は実行した経験をまとめていく時期」と言われています。実際にはどの時期にもインプット、アウトプット、まとめをしているとは思うのですが、でもたしかに2学期は子どもたちが大きく変化していく時期だという印象があります。その時期を逃さず、子どもたちがやりたいことができる保育を心がけたいと思っています。
さて、9月。秋ですね。そろそろ虫の声が聞こえてくる時期です。ところで、なんの説明もなく「虫の声」という言葉を使いましたが、虫の鳴き声を「声」と感じているのは日本人だけだという研究があります。他の国(民族)の人たちは、虫の声を「雑音」とか「嫌な音」と感じているか、もっとすごいのは「音として聞いていない」こともあるんだそうです。虫の声を「良い音」「季節を感じる」のか「嫌な音」と感じるのか、これはその国や民族の文化によるのだろうなと思います。
子どもが虫の声を聞いたとき、周りの大人が「いい声だね」と言うか「うるさいね」と言うかによって、子どもたちの聞こえ方が違ってくるのでしょう。
虫の声に限らず、子どもが何かを経験しているときに大人がどんな感想を言うのか(あるいは何も言わないのか)ということが、子どもの感性の豊かさに大きく関わっているのでしょうね。