歌を聴くとき、歌詞を聴いていますか?私はほとんど聴いていません。メロディは覚えていますけれど、歌詞はほとんど覚えていません。というか、聴いていません(笑)
でも多くの人は歌詞を聴いて、覚えているようです。だからカラオケでもほとんど画面を見ていなくてもちゃんと歌えるんですね。(信じられない)
私はそんな人間なので、歌詞についての解釈はどうでも良いと思っていました。でもラジオを聴いていたら、「おおっ!」と思う解釈があり目からウロコが落ちました。それは「にんげんっていいな」の歌詞。(歌詞を載せると著作権侵害になるので載せません。検索してくださいね)
「お尻を出した子一等賞」みたいなコミカルなフレーズと「おいしいおやつにほかほかごはん」というほんわかしたイメージで、子どもが喜ぶ歌だなあと思うくらいでした。でもラジオで「この歌詞の視点は誰?」と言われてうろたえました。そんな事考えてなかった! これ、くまの子の視点ですね。←そんなこと当たり前でしょうという声も聞こえてきますが、私は考えたことがありませんでした。
かくれんぼのルールを知らない「くまの子」だから「お尻を出して最初に見つかった子」が一等賞だと勘違いしたのですね。そして人間の子どもたちを待っているのはおやつと温かいご飯… くまの家庭ではおやつや温かいものはないでしょうからね。そう考えると、子どもたちが温かいご飯を食べる風景やくまの子の素直でいじらしい姿が浮かんできます。くまの子も温かい家庭に育っているんだろうなあ。
と、童謡の歌詞からいろんなことを教えられたひとときでした。
(追記)
最近、子どもたちの読解力が低下しているという意見が広まっています。実際 PISA(OECD生徒の学習到達度調査)での日本人の成績は、数学と科学の分野では良いのですが、「読解」の分野ではかなり低いという結果が出ています。
数学や科学のような「答えに至る道筋を覚えればできる」分野と違い、「読解」は、もちろん文法や語彙も大きな要素ではありますが、「今までの経験を活用して想像する」「いろいろな事柄を矛盾の内容に統合し説明する」能力が大切になります。これは単に「勉強すれば伸びる」わけではなさそうです。たくさんの経験(個人の経験も友だちやいろいろな人との経験も)が重要で、この能力は豊かな社会生活を送る上でとても大事なものになります。幼児期からいろんな経験をするのが大切ということですね。