今年の夏休みは、お出かけするのをためらってしまう暑さでしたね。お子さんやおうちの方が体調を崩されたこともあるかもしれません。2学期は運動会やおゆうぎ会などいろいろなイベントがあります。体調管理に気をつけながら、豊かな経験ができるようにしたいですね。幼稚園でもお子さんの状態に十分注意してまいります。

さて、今年は年長さんが「イネ」を育てています。最初の土作り・種まきから田植えなど、講師の神田浩行先生のご指導を受けながら、楽しく活動し見守ってきました。ところが先日、保育園の園児たちが育てているうちの一部のイネが食害にあってしまいました。神田先生や職員たちが対策をしましたが、予定通り収穫できるかは五分五分です。

先生たちもショックを受けていますが、もしうまく行かなかったとしても、それも園児たちにとって貴重な経験になると考えています。子育てや乳幼児教育の本には「成功経験をたくさんさせて、自己肯定感を育てる」と書かれています。そのとおりです。でも実は失敗経験もとても大切なものです。大人は子どもの残念な気持ち、落ち込む気持ちに寄り添いながら、なぜ失敗したか、失敗しないようにするにはどうしたら良いかを一緒に考えたりアドバイスをすることで、成功経験だけでは得られない「考える力」「乗り越える力」を培うことができます。幼稚園ではイネに限らず、いろいろな場面で「失敗経験」を「保育のチャンス」ととらえて子どもたちに接するようにしています。

イネがどうなるかまだわかりませんから、今からお子さんに言うことはありませんが、もし失敗しても、ぜひ上のようなことを思い出してください。