先日テレビで「ヨーロッパの幼稚園・保育園関係者が日本の園を視察する」番組がありました。正直言ってあまりにもひどい構成でしたので途中で見るのをやめてしまったのですが、最後まで観た多くの幼保園長や研究者が怒りや落胆の声を上げていました。(良い部分もあったのですが)

番組ではいくつかの園を「視察」していましたが、その中でも「特別」な教育を前面に出している園がありました。いろいろなことをやってくれる園は魅力的です。漢字、音楽、英語・・・成果が目に見えるので大人は「良い教育」と感じるのですが、子どもの豊かな成長発達にとってはとても問題があります。たとえば漢字を読めるようになると小学校の教科書をすらすら読めますが、そのことによってかえって勉強を軽んじてしっかりと興味をもって取り組まなくなります。発達の段階や道筋に沿っていないことを先取りして教えこんでも身になりませんし、かえって発達がうまくいかないことが多いのです。また、そのような「特別な」活動に時間をとられて、幼児期にふさわしい遊びや活動の時間が削られてしまいます。

ふたば幼稚園ではことさら「華やかな」活動はしません。子どもが主体的に楽しく真剣に取り組む生活や遊びを大事にしています。ご理解ください。